ときめき学~Futures Literacy感染者の納涼は裁判所で!?

2020年08月02日

ネガティブ・ケイパビリティ~Futures Literacy

『WIRED』という雑誌の特集「FUTURES LITERACY 2020年代の必須科目30
をシラバスにして ネガティブ・ケイパビリティ を学んでみました
教材は『ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力』
   (帚木蓬生 朝日新聞出版)

著者は ギャンブル依存症などに取り組む精神科のお医者さんで
笑福亭鶴瓶氏が主演を務めた映画「閉鎖病棟-それぞれの朝-」の原作者でもある小説家です

ネガティブ・ケイパビリティ(negative capability)は
医師でもあった イギリスの詩人キーツが 創造にとって必要だと考えた
  複雑な事物や感情を じっくり そのまま 受け入れる能力  であり
文学の教師もした イギリスの精神科医ビオンが 精神療法の場で必要だと考えた
  知識・経験を脇にやり 患者を理解しようとせず 患者をこうしたいと考えない能力 です

動物の脳は 知識を増やし 経験を積んで 「分かりたがる」もの。
更にヒトは 言語を獲得して 効率的に理解を深め 意思を伝達することに成功しました。
しかし 言語という記号で切り取る過程で 捨てられ無視される事物や感情に意味がある。

答えは好奇心を殺す
謎を謎として興味を抱いたまま耐え抜く先には 発展的な何かがあるという長期的な思考


音楽や絵画など芸術の鑑賞においては 「分からない」があるべき姿なのかもしれません
最近は 教養としての音楽や美術 絵画を見る技術などが流行っており
わたしも そこに乗っかっているわけですが ネガティブ・ケイパビリティの欠如のようです

ネガティブ・ケイパビリティがないと 分かったことにしてしまう

10年前 「ブレる」が非難の対象として流行りました
結果 迷うこと や すぐに答えを出さないことが 悪となり 
寛容 が 失われていった気がします
帚木蓬生氏は ネガティブ・ケイパビリティが 寛容を支えていると指摘します

すぐに答えを出す 勢いは気持ちがいいものです
分かる ことに 人は魅かれます
それが 喧嘩腰の不寛容として極端に走るものであっても・・・


judge_nori at 12:51│Comments(0)Futures Literacy 

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